vol.3 世界陸上競技選手権大会(ロンドン)報告

砂川 祐輝 -Yuki Sunagawa-

国際武道大学卒業

花田学園日本鍼灸理療専門学校  2009年卒業

株式会社Lehua所属

はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師

(公財)日本体育協会公認アスレティックトレーナー

 

●活動実績●

2013年 第14回世界陸上競技選手権大会(モスクワ)

2017年 第16回世界陸上競技選手権大会(ロンドン)

activity report

私はロンドン近郊大学での事前合宿地を担当させていただきました。

短距離ブロックやハードルブロック、跳躍ブロック中心の選手が多かったが、日頃からの合宿や大会遠征に帯同させて頂いていたことで顔見知りの選手が多く、コミュニケーションが取りやすかったです。初対面の選手にはこちらから積極的に話すよう心がけ、そうする事で選手から話しかけやすい環境作りを大切にしました。

代表選手の中には怪我なく大会へ臨む選手もいれば、慢性的な症状を抱えたまま臨む選手もおり、ケアやコンディショニングに関しては誰一人と同じものはなく、選手の身体の現状把握をしっかり行い、選手の希望や感覚を優先にしながらトレーナー的な感触や意見を添えるような対応を心がけました。

大会中の活動の中で、大会終盤のリレー種目に向けて特にコーチの方から各選手のコンディションについて問われることが多く、一人ひとりの状態を細かく情報共有しました。

選手選考を行う以上、リレーを走る4人から漏れる選手がおり、その選手にかける言葉ほど難しいものはありませんでした。その反面、メダルを獲得した選手に触れることもありましたが、選手と同じ嬉しさ、幸せな気持ちにさせて頂き、その場にいなければ感じることのできない本当に貴重な空気感でした。

初めての世界選手権の時と比べ、今回は落ち着いて活動ができたと感じました。前回は気持ちの高ぶりを抑えられないこともありましたが、全体の流れを把握していたので先を読んで活動するよう心掛けました。一緒に帯同させて頂いた陸連トレーナーの方々とはお互いの経験や情報などを共有させていただき活動に役立てることができました。

日本代表選手達と共に世界で戦わせて頂いた世界選手権でした。

そんなメディカルスタッフの一員としてサポートできたことを誇りに思います。陸連トレーナー部として、選手の情熱にしっかり応えられるよう今後もトレーナーとして心身共に磨いて参ります。